コミック版オビワンケノービの日記 ~ルークを見守るジェダイ~
最近帝国軍アカデミーでの課題に追われていたhkagemaruです。
今回はものすごく紹介したかったコミックのお話です。日本だと翻訳版は第一巻のスカイウォーカーの衝撃と第二巻ナー・シャッダの決闘しか出ていなかったと思うので読んだことのないファンの方も多いのではないでしょうか?
この第二巻にはオビワンケノービの日記という外伝が収録されておりタトゥイーンでオビワンがどのように生活していたのか、ルークをどのように守っていたのかという部分が描かれています。
あれ?ディズニープラスで実写ドラマやってなかった?
それはそれ、これはこれ
(hkagemaruは圧倒的にコミック版が好き。っていうかなぜこれを原作にしなかった)
というわけでコミック版の話をしていきます。実際かなり面白いぞ!
ちなみにhkagemaruは英語版しか持っていないので翻訳は自力でやっているため少々言い回しは独特かもです。
1.オールド・ベン・ケノービ
冒頭いきなりチンピラに殴られるタトゥイーンの水分農夫。チンピラは税金として水を徴収しようとしている模様。しかし農夫はこの干ばつで渡せる水などないと言い返しますがさらに殴られた挙句水を取り上げられチンピラ達は「明日も税金を取りに来るからな!」と周囲に怒鳴り散らしています。
この様子を見つめる人影がひとつ。
「それはジェダイになるよりも大変であった」「いや、だれでもない者になるのはもっと大変なことであった」
「それでも私はそうした」
握りしめた拳を静かに解いてその場を立ち去ります。
「最後にライトセーバーを触ったのは既に何年も前でそれからというものこの大干ばつはずっと続いている。」
「何年も一人で過ごしてきた。私はもうオビワンケノービ将軍ではない。ジェダイマスターでもない。ただのベンだ。」
「しかし私はある少年を訓練すべきなのだ。だが彼の叔父がそれを許さなかった。もっともそれは私のせいでもあるのだろう。彼を責めることはできない。」
「私が最後に鍛えようとしたスカイウォーカーはいなくなってしまった。全てのジェダイもいなくなった。そして時々私も共に消えるべきだったのではないかと思うのであった。」
※かなりはっきりとオビワンの後悔と悲痛が語られていますね。それでもあんな何もないところで自我を保っていられるのは流石ジェダイマスターの精神力といったところ。
「しかしまだやるべきことが一つ残っていた。そして私は全力を尽くしていた。」
2.ひとつの使命
スピーダーに乗ったチンピラが現れラーズ農場を発見します。
チンピラが言うにはラーズ一家は今まで一度も水税を払ったことが無いとのことで最後の一滴まで搾り取ってやると息巻いています。
そこで目の前に立ちはだかるオビワン。そしてお得意のマインドトリックをかけます。
ブラスターを突き付けられながらもマインドトリックは意志の弱いチンピラにしっかり効果を見せチンピラは退散していきます。
「少年を訓練することはできなかったが彼の安全を守ることは出来た。そしていつの日か彼がただの一介の農夫以上の価値がある存在であることに気付いてくれることを望んでいた。」
瞑想するオビワン。
「これほどひどい干ばつはないだろう。水分農夫たちは生き残るためにギリギリの水しか確保出来ずにいる。特にジャバのチンピラが集めていく水税のせいであるが。」
「噂ではブクブク太ったジャバが一日中風呂に入って汗を流しているというがその噂は嘘だろう。私はジャバに会ったことがあるが奴は人生で一度も風呂に入ったことがないのだ。」
※汚ねーな
「しかし人々が死にかけているのは噂ではなく事実だ。それを私は傍観している。」
「マスタークワイガン…あなたは身を引く術を教えてはくれなかった…」
場面変わって街の市場にて
店主「岩?あんたはただの岩を売りつけようってのか?暑さでいかれちまったようだな爺さん。おれのテントからさっさと出ていけ!」
オビワン「これは石じゃない。ブラックメロンと言って中の果汁は味はひどいが飲むことが出来る。ジャンドランド荒れ地で見つかるものでタスケンは年中これを飲んでいるんだ。ぜひ農夫たちに教えてやってくれ。」
※ブラックメロン。ドラマのボバ・フェットにも出てきましたね。あっちでは結構美味しそうに飲んでましたけどどうやらマズいらしい。
とか言っていると
「いたぞ!水を返せ!」と農夫たちがチンピラに詰め寄っています。まさに一触即発。チンピラがブラスターを撃とうとした瞬間全てのブラスターが暴発し使い物にならなくなってしまいます。こうなっては仕方ないと退散するチンピラ。
「こんなことをすべきではないとはわかっている。リスクが大きすぎるのだ。この日以来もう街に入らないことを決めた。」
※隠遁の身でありながらもやはり人々を助けたいが上手くいかないという葛藤が伝わってきますね。ep.4本編でベンが街の人々と関りが全くなかった理由もここで明かされています。
3.新たなる希望
家に帰り自分の役割について自問自答するオビワン。すると突然フォースの乱れを感じます。
「それはデューンシーを越えて伝わった。私に残された唯一の使命それすら失敗したのだと…」
夜中だというのにルークの姿がみえなくなりオーウェンおじさんとベルおばさんが付近を捜しています。どこへいったのか?
その頃砂漠の真ん中にてチンピラがルークを捕まえていました。なんでもルークはチンピラから水を盗もうとしたとのこと。
しかしルークはチンピラの前で臆することなく言い返します。
「これはジャバの水じゃない、農夫たちのものだ。だから取り返しただけだ。」
※カッコいい。
しかし相手は武装したチンピラ。奴隷にして売り飛ばしてやると連れて行かれそうになったところで辺りの明かりが消えチンピラのリーダー格が宙に放り投げられます。
そのはずみでルークも気を失ってしまいますがその他のチンピラも何が起きているかわからないままノックアウトされます。
こうしてオビワンはルークを救出しラーズ農場へ送り届けます。
「農夫たちは少しの間生き残る分の水を取り返すことができた。それから数週間後ようやく干ばつはおさまり水分農家たちも再び水を収穫できるようになった。」
「ジャバは躍起になってこの泥棒を見つけようとしたが無駄だった。誰が水を盗んだのか誰がチンピラ達を倒すのを手伝ったのか誰も知らないのだから。」
「彼がどのような姿をしているのか、なんと呼ばれているのか誰も知らない。」
「私はオビワン=ケノービ、騎士団最後の生き残りだ。しかしこれはジェダイの終焉ではない。ある少年の勇気が私が何者であるか再確認させてくれた。近いうちに少年にこの話を聞かせてやろう。そしてその他の多くことも。」
4.感想
たったコミック一話分の長さですが内容も濃く抑えるところ抑えた素晴らしい話だと思いません?すっかり弱ってしまっていたオビワンケノービが最後にジェダイマスターとして決意を新たにする場面など完璧な構成だと思います。主要キャラもオビワンとルークのみでもこれだけ良い作品が作れるわけです。(無駄にベイダーやら反乱軍もどきみたいな組織を出す必要なんてない)
おっとすいません、何かのトラウマが…
実際は絵も付いてさらに面白いと思うので興味を持った方はぜひコミック版の世界にも入ってみてください。